広い目で見れば、複雑な手法で大規模な計算資源を利用して数パーセント性能を向上させるよりも、適宜、人の手を介入させた方が安価により良好な成果物を提供するができることもあるし、そもそも正規化された入力と適切に定義された出力を学習時に仮定できることは少ない。技術者としては技術で問題を解決したいものだが、経営上の投資判断としては、人海戦術で何とかしてしまうといった選択肢が常にある。技術者として、機械学習、さらに広く言えば人工知能の道に入ることは、私自身も若い頃そうであったので、好ましいことだと思うが、薔薇色の未来を期待することについては、老婆心ながら、慎重になった方がよいと思われる。